2019/01/23  デュッセルドルフ、ドイツ

循環経済に向けた共同コミットメント

ヘンケル 「Alliance to End Plastic Waste」の
設立メンバーに

“グローバルな課題を解決するためにはグローバルなソリューションが必要“ これが、プラスチックや消費財バリューチェーンに携わる約30社の企業で構成される「Alliance to End Plastic Waste」(以下、AEPW)が発足した理由です。AEPWは、プラスチック廃棄物を最小限に削減して管理するソリューションの開発と拡大に取り組みます。また、循環経済の実現を支援することにより、使用済みプラスチックに関するソリューションも推進します。ヘンケルは、サステナビリティに関する同社の既存の取り組みと、循環経済へのコミットメントを足掛かりに、設立メンバーの一社としてAEPWに参加することになりました。

ヘンケル最高経営責任者でドイツ化学工業協会(VCI) 会長のハンス・ファン・バイレンは、「ヘンケルは一般消費者向け商品と企業向け商品を扱うグローバル企業として、プラスチック廃棄物問題の解決に貢献したいと考えています。この問題に対する持続可能なソリューションを生み出すには、サプライヤー、取引パートナー、消費者、各種団体から政府に至るまで、バリューチェーン全体の関与と連携が不可欠です」と述べています。

プラスチックバリューチェーン全体のコミットメント

AEPWは、環境中のプラスチック廃棄物の問題解決に資するために、今後5年間で15億米ドルを投資することを目標に掲げており、すでに10億米ドル以上を拠出しています。メンバーは、化学・プラスチック製造業者、消費財企業、小売業者、加工業者、廃棄物管理業者など、プラスチックの製造、使用、販売、加工、収集、リサイクルに携わるさまざまな企業で構成されています。AEPWは、持続可能な開発のための世界経済人会議に、共同戦略パートナーとして協力しています。

AEPWは、環境中、とくに海中のプラスチック廃棄物をなくすためのソリューションの推進を使命としています。AEPWは、次のキーとなる4つの領域における進展促進のために、個人や企業向け投資も行いながらスポンサード提携プロジェクトを策定、実施します。

  • インフラ開発:廃棄物を収集、管理し、リサイクルを促進するためのインフラを開発します。
  • イノベーション:プラスチックのリサイクルと回収を容易にし、すべての使用済みプラスチックから価値を生み出す新たなテクノロジーを推進、拡大するための技術革新を進めます。
  • 教育とエンゲージメント:政府、企業、コミュニティへ行動を促します。
  • 清掃活動:すでに環境中にプラスチック廃棄物が流出している地域、とくに陸上で発生したプラスチック廃棄物が海へ流れ着くまでの、川をはじめとする廃棄物の主要な通り道の清掃活動を行います。

サステナブルなパッケージに向けたヘンケルの取り組みをさらに強化

「AEPWの設立メンバーになるというヘンケルの決断は、サステナブルなパッケージを目指す当社の戦略と野心的なターゲットに沿っており、プラスチックの循環型バリューチェーンを推進するという当社のコミットメントを強化するものです」と、ハンス・ファン・バイレンは述べています。

2025年までに、ヘンケルのパッケージは100%リサイクル可能、リユース可能、またはコンポスト化可能となります。1 それと同時に、ヘンケルは、欧州で販売される一般消費者向け商品に使用するプラスチックの35%を再生プラスチックにすることを目指しています。プラスチックの循環型バリューチェーンの実現に向けた進展を促進するために、ヘンケルは包括的なアプローチで取り組んでいきます。

ヘンケルは、パッケージの開発におけるイノベーションを促進し、大規模に実施可能で効果的なソリューションを見出すための、いくつかの業界横断的なイニシアチブに携わっています。ヘンケルは、主要なステークホルダーが集結してプラスチックの未来を再構築することを目指す、エレン・マッカーサー財団が主導するイニシアチブ「New Plastics Economy」(以下、NPEC)のメンバーです。NPECは、「循環経済」の原則に基づくプラスチックシステムの実現を目指す機運を高めることを目指しています。

パッケージのより持続可能なソリューションを生み出すにあたって、ヘンケルは、バリューチェーン上のパートナーと緊密に連携しています。ヘンケルは先日、自社独自のイノベーションの他に、循環経済のさらなる推進を目指す、Circularity Capitalのインパクトファンドに500万英ポンドを投資しました。

さらにヘンケルは、循環経済の実現に貢献するリサイクルインフラの改善に向けた進展を促すさまざまな組織やイニシアチブを支援しています。2017年以降、プラスチックバンクはヘンケルの重要な戦略パートナーとなっています。この社会事業は、プラスチック廃棄物という環境問題と、貧困や雇用機会の不足によりもたらされる社会問題の両方に解決策を提供しようとしています。収集されたプラスチック廃棄物の対価として、地域コミュニティが現金や物やサービスを提供します。こうすることにより、プラスチックから価値が生み出され、水路や海に廃棄されることがなくなります。ヘンケルはすでに、この「Social Plastic」という取り組みを、一部のパッケージに組み込むことに成功しています。

サステナブルなパッケージに向けた進展は、パッケージのバリューチェーンのあらゆる段階のステークホルダーが協力して初めて可能となります。だからこそヘンケルは、プラスチックなどの資源の責任ある使用について、顧客や消費者の意識をさらに高め、彼らがプラスチックの閉鎖循環の実現に貢献できるようにするためのイニシアチブを推進しているのです。そのため、ヘンケルは、リサイクルに関する的を絞った情報を10億人以上の消費者に周知することを目標に定めています。

1残滓がリサイクル可能性に影響を及ぼす場合のある接着剤製品を除く。


「Alliance to End Plastic Waste」についての詳細はこちらをご覧ください。
endplasticwaste.org

ヘンケルの商品包装に関する戦略とターゲットについての詳細はこちらをご覧ください。
henkel.com/sustainability/positions/packaging


※本プレスリリースは、2019年1月16日にドイツ・ヘンケル本社が発表したプレスリリースの日本語訳版です。本プレスリリースは英語が原本であり、その内容・解釈については英文プレスリリースが優先します。