2021/03/11  デュッセルドルフ、ドイツ

ヘンケル、持続可能な開発の30年の成果を振り返る

強力な実績と意欲的な2025年のサステナビリティ目標

  • ヘンケルがサステナビリティレポート第30号を公開
  • すべてのサステナビリティ分野において2010年以来大幅に前進
  • 2025年に向けた意欲的目標

デュッセルドルフ-2021年3月4日 ヘンケルは、サステナビリティ分野における実績と進捗状況を詳細に報告するサステナビリティレポート第30号を公開しました。

ヘンケル最高経営責任者のカーステン・クノーベルは、「ヘンケルにとって、サステナビリティは長年の伝統の一部であるだけでなく、意義ある成長のための戦略的アジェンダに不可欠な要素でもあります。2010年、長期的なサステナビリティ戦略と2030年までの目標が定められ、それ以来、私たちが達成してきた成果を誇りに思っています。目標の大半は達成され、一部の項目では目標を上回る成果を上げています。ヘンケルは、一般消費者向け事業および工業用事業におけるサステナブルなイノベーションを通じて、市場の成長を超える優れた価値の創造を目指しつつ、サステナビリティのリーダーとしての役割を強化していきます」と述べています。

またヘンケルの経営委員会メンバーで人事とサステナビリティを担当するシルヴィー・ニコルは、「2020年の新型コロナウイルスの世界的パンデミックは新たな課題を数多くもたらしました。それでもヘンケルは、世界中の熱意あふれるチームとともに、とりわけクライメート・ポジティブ(環境に前向き)な企業になること、循環型経済を可能にすること、ポジティブな社会的インパクトを拡大することという3つの主要な重点分野において、サステナビリティの課題を前進させることができました。努力の結果、全社レベルでも、製品・技術の全ポートフォリオレベルでも、すばらしい成果が得られました」と述べています。

サステナビリティのリーダー的役割を担う

2010年にヘンケルは、具体的な目標と目的をもった2030年までの長期的なサステナビリティ戦略を定めました。以来、これらの戦略と目標は絶えず改良され、さらに拡大されてきました。戦略の要となるのは、より少ないリソースでより多くの価値を創造するという意欲的目標です。これによって、増え続ける世界の人々が快適な暮らしを送れるようになると同時に、グローバルフットプリントの削減にもつながります。

2020年は2030年に向けた中間地点です。この10年間で、ヘンケルはサステナビリティ戦略のすべての分野で大きな進歩を遂げました。会社全体ではCO2排出量、廃棄物量、水消費量の3分野で環境フットプリントを39%削減でき、30%削減という2020年の目標を大幅に上回りました。さらに、世界全体で事故率を50%削減し、2020年の安全目標を達成することができました。

30年間のサステナビリティレポートの実績

ヘンケルは1992年に初のサステナビリティレポートを発表しました。これによりヘンケルは、30年間一貫してサステナビリティについて報告してきたことを誇りとともに振り返ることのできる、業界およびドイツ株式指数の対象企業の中でも数少ない企業の1つとなりました。最初のレポートは「Environment report (環境レポート)」と名付けられ、特にヘンケルの環境保護の原則について伝えていました。ヘンケルのサステナビリティ・マネジメント統括責任者ウベ・ベルクマンは、「以来、ヘンケルのサステナビリティレポートとサステナビリティ戦略は大きく進化しました。今日では、ステークホルダーにとって、そしてビジネスの今後の成功にとって重要な幅広いトピックを扱っています。その内容は、サプライチェーンにおける社会・環境基準の保護から、クライメート・ポジティブな企業への前進にまで及んでいます」と述べています。

気候保護に向けた明確な目標

CO2排出量を削減し、地球温暖化を制御するため、ヘンケルは2040年までにクライメート・ポジティブな企業になるという長期的なビジョンを追求しています。

ヘンケルは、2025年までに生産活動に起因するカーボンフットプリント(CO2換算の温室効果ガス排出量)の65%削減という意欲的な目標を掲げています。エネルギー効率を継続的に改善し、2030年までに使用電力をすべて再生可能エネルギー由来のものに切り替えます。2020年3月、Science Based Target Initiative(SBTi、科学と整合した目標設定)によって、ヘンケルの排出量削減目標はパリ協定で定められた目標達成の要件を満たしていることが確認されました。

2020年のもう1つのマイルストーンは、テキサス州ビー郡の新たな風力発電所に関する大規模な仮想電力購入契約(VPPA)の締結でした。いずれはヘンケルの米国での電力需要の100%が、これによって賄われます。

さらに、世界に広がる幅広いヘンケルブランドの製品と技術をお客様や一般消費者、サプライヤー各社に活用していただくことによって、CO2排出量の削減を支援したいと考えています。2020年までの5年間ですでに5,500万トンを超える削減を実現し、2025年までに1億トン削減するという目標の達成に向けて取り組んでいます。

パッケージングの目標達成に向けた明らかな前進

また、ヘンケルは循環型経済の発展を積極的に推進しており、意欲的なパッケージングの目標を追求しています。2025年までにパッケージの100%をリサイクル可能または再利用可能にするというものです*。 2020年末現在、パッケージの約89%がリサイクル可能または再利用可能となっています。
ヘンケルは、パッケージに含まれるリサイクル素材の割合増加に着実に取り組んでいます。ヘンケルブランドの多くはすでにリサイクル素材で作られたパッケージの製品を提供していますが、2025年までに世界全体で一般消費者向け製品の再生プラスチック使用比率を30%超まで増やすことを目指しています。2020年末現在、この比率は約15%でした。

社会的インパクトへのポジティブな貢献

社会的不平等への取り組みは、現代の最大の世界的課題の1つです。新型コロナウイルスのパンデミックによって社会的不平等はさらに拡大し、多くの場合、(社会的)弱者・弱い立場の人々がとりわけ大きな打撃を受けます。このため、パンデミックとの闘いは2020年の特に重要な課題でした。ヘンケルでは昨年世界連帯プログラムを開始し、緊急援助活動を大幅に拡大しました。これは、「社会的インパクトに貢献する」というヘンケルの6つのサステナビリティ注力分野の1つに沿ったものです。

こうした目的に向けて、ヘンケルでは地域社会へのポジティブな社会的影響力をさらに拡大する取り組みに力を入れています。そのために2025年までに100%責任ある調達を実現し、サステナビリティアンバサダーとして研修を受けた5万人を超える社員の力を活用し、世界の2,000万人の生活向上を支援したいと考えています。

その一例が、南米、アフリカ、アジアの小規模パーム油農家を支援する国際開発団体のSolidaridadとの長年の協力体制です。現在までに、すでに約305,000ヘクタールの土地を耕作する約34,000の小規模自営農家に支援の手が届いています。


* 残留物がリサイクル可能性に影響する場合がある接着剤製品を除く。

※本プレスリリースは、2021年3月4日にドイツ・ヘンケル本社が発表したプレスリリースの日本語訳版です。本プレスリリースは英語が原本であり、その内容・解釈については英文プレスリリースが優先します。